フォト
無料ブログはココログ

人気ブログランキング

twitter

« 2013年7月 | トップページ | 2013年9月 »

2013年8月

2013年8月31日 (土)

丸善の早矢仕ライス

活字離れと言われる一方で、やたらとでかい書店をよく見かけるが、あれはどうも性に合わない。たまたま立ち寄った書店で思いもよらぬ本と出会い、買ってしまうことがあるが、小さな書店の方がその確率は高いような気がする。

大型書店でも人の許容範囲を越えていない、日本橋の丸善あたりが、安心して見て回れる。

そんなわけで、ちょくちょく日本橋の丸善で本を物色するのだが、その度に店内に掲示された“早矢仕ライス”のポスターが気になるのである。

それによると、早矢仕ライスを生み出したのは、丸善の創業者・早矢仕有的(はやしゆうてき)とあり、そのハヤシライスが3Fの「MARUZEN cafe」で食べられるというではないか。

そういえば、もう長いことハヤシライスを食べていないぞ。よし、今日こそは元祖ハヤシライスとやらを食べてやろうじゃねーの。

Dsc_0057

日本橋高島屋の前にある丸善に到着。混むといけないから、11時すぎの早めしだ。

今日は本には目もくれず、エスカレーターで3Fへまっしぐら。

Dsc_0061

この時間帯、さすがに店内は空いていて、どこでも好きなところへ座れた。

メニューを受け取ったオレは、迷わず定番の「ポーク早矢仕ライス」(1000円)とドリンクセット(+350円)のコーヒーを注文した。ドリンクセットはコーヒー、紅茶、オレンジジュース、グレープフルーツジュースの中から選べる。

すぐにサラダが、次いで早矢仕ライスが名前のごとく矢のように早く運ばれてきた。

Dsc_0064

同時に早矢仕ライスの由来が書かれたハガキサイズのチラシとしおりを渡された。

そこには、「丸善は福沢諭吉の門下生であった早矢仕有的により、明治2年(1869年)に商社として誕生しました。」とある。そして、「丸善の百年史には、『幕末か明治の初年のことであろう。友人が訪問すると、有的は有り合わせの肉類や野菜類をゴッタ煮にして、飯を添えて饗応するのが常であった。そこから人々はこの料理を≪早矢仕ライス≫といい、ついにレストランのメニューにまで書かれるようになった。』という一節があります。」と紹介している。

ハヤシライスの発祥の語源については、他にも横浜で開業した洋食店「上野精養軒」の料理長林氏が考案したという説もあり、どうやら真偽のほどはよくわからないようである。

だが、今日のところは、これぞ元祖ハヤシライスと思って味わった方がいいに決まってる。

Dsc_0066

長いスプーンでデミグラスソースをすくって、一口。あま~い。その甘さの後にほんのりと酸っぱさが追いかけてきて、ああこれがハヤシライスだと実感する。具の方は濃いソースの中に溶け込んでいるのか、マッシュルームくらいしか見当たらない。

しかし何か物足りない。アシュフォードのお皿にのっかり、西洋風然とした佇まいのせいか、そこには小学校の頃さんざん食べたハヤシライスの郷愁は込み上げて来なかった。

ハヤシライスはいつから洋食屋の一品としてお高くとまるようになったんだろう。ガキの頃、ときどき食卓に上がってきたのは、カレーばかりじゃあきるから、その代役のハヤシライスだったような記憶がある。

当時のオレにとって、カレーライスがピンク・レディーだとすれば、ハヤシライスはキャッツ・アイみたいなもんだった。こんなわかりづらいたとえ、誰がわかると言うのだろう。

キャッツ・アイは、ピンク・レディーの二番煎じなんだが、ピンク・レディーが「ペッパー警部」で一気に国民的アイドルに登りつめたことで、以後お色気路線を放棄せざるを得なくなり、そのピンク・レディーが手を出せないお色気要素に特化して売り出されたアイドル・デュオなのである。まさに弱者のランチェスター戦略だ。

しかし、そんなランチャスター戦略を持ってしても、世間には通用せず、デビュー当時にパンチラのインパクトはあったものの、その後いつの間にか姿を消してしまったのだ。だから、ピンク・レディーといえば、誰だってミーとケイくらいはわかるが、キャッツ・アイといえば、ノンとナナと答えられる人はほとんどいないのである。

オレは、ここで、キャッツ・アイのデビューシングルの「アバンチュール」を歌いたかったが、サビの部分さえ思い出せず、歌えなかった。

キャッツ・アイが大衆に支持されなかったように、ハヤシライスも結局は家庭に根づかず、洋食屋の片隅にとどまるしかなかったのだろう。

蛇足だが、キャッツ・アイの正式名称は、キャッツ★アイで、名前に星印を使って許されるのは、つのだ☆ひろとキャッツ★アイくらいだろう。

なんだかよくわからない話になってしまったが、このハヤシライス、美味しかったけど、陽の当たらないメニューだからこそのパンチに欠けていた気がする。

Dsc_0071

食後のコーヒーを飲みながら、もう一度メニューを見る。

このマルゼンカフェは、ポーク早矢仕ライス、ビーフプレミアム早矢仕ライス、早矢仕オムライスの他に、ワッフル、あんみつ、ケーキなどのスイーツも豊富だ。

むむ、書籍とのコラボレーションデザートなるものがある。その名も「檸檬」。言わずと知れた梶井基次郎の「檸檬」とのコラボだ。中身をくりぬいたレモンの皮に、レモンムースが詰まっているようだ。

メニューにはあまりにも有名な小説「檸檬」の一節が添えられている。

「丸善の棚へ黄金色に輝く恐ろしい爆弾を仕掛て来た奇怪な悪寒が私で、もう十分後にはあの丸善が美術の棚を中心として大爆発をするのだったらどんなにおもしろいだろう。」

作中の丸善は、ここじゃなく京都にある丸善のようだが、この文学的なスイーツはいいかも。スイーツ好きの女の子をつれて行ったら喜ばれることうけあいだが、くれぐれも梶井基次郎ってだれ?って言うような女の子を誘わないように注意が必要だ。

さすがに12時を越えると、奥行きのある店内もほぼ埋まり、場所柄、白髪の知的な年配層が目立つ。書店の中のカフェで、料金的にもやや高めなので、客層が選別されていて、ここにいればこんなオレでも少しは知的に見えるかもしれんな。

しかし頭の中では、週刊現代のまだ開けていない中島知子の袋とじが気になってしかたがない痴的なルチャであった。

2013年8月27日 (火)

嘆きのイオンモール日の出

前回「東京ソラマチ」を取材し、ほっと一息ついていると、今度はもう一つ行きそびれていたショッピングモールのことが気になり始めた。西多摩郡日の出町にある「イオンモール日の出」だ。

以前道に迷って偶然その施設の前を通りがかったとき、あまりの大きさに驚き、ちょっと尻込みしていたのだった。

しかし、店舗数を調べてみると、イオン日の出店と約150の専門店ということで、これは東京ソラマチのちょうど半分だ。東京ソラマチがフルマラソンだとしたら、イオンモール日の出はハーフマラソンのようなものだ。

なんだ、なんだ、たいしたことねぇーじゃねぇか、とオレは早速奥多摩方面へ向かって車を走らせたのだった。

Dsc_0009

郊外にある自宅から1時間半を要し、ようやく到着した。約3600台収容できるという駐車場も入口付近はほぼ埋まっていて、空きスペースを探すのにぐるぐる回ったほどだ。

施設全体を写真に収めようと思ったが、どこまで下がってもフレームに入りきらないので諦めた。

フロアガイドを手に取ると、1Fから3Fまでイオンと専門店街があり、専門店だけを回ることにした。

Dsc_0010

まず1Fから見てみよう。「イオンペット」「未来屋書店」「TSUTAYA」はパスし、「ヴァイスヴァーサ」というインテリア・雑貨のショップをのぞく。

Dsc_0037

こんなハワイアンダスターという楽しげなおそうじグッズが売っていた。

Dsc_0014

「GAP」が入っているのは、この立地を考えると嬉しいかも。

Dsc_0043

「ハッシュパピー」も入っている。

Dsc_0016

「キハチソフトクリーム」がある。「スムージーフロート」が420円。

Dsc_0017

「銀のあん」というあまり見かけないたい焼き屋があった。薄皮のたい焼きで、東京では日野にもお店があるそうだが、老舗でこつこつやってきたお店と思いきや、銀だこを経営するホットランドの新業態のようで、途端にありがたみがなくなる。試しに持ち帰りで買ってみたが、冷たくふやけてしまい、おいしいかどうかもわからずじまい。持ち帰りのたい焼きほど空しいものはない。

Dsc_0019

2Fに移動すると、「スーパースポーツゼビオ」というスポーツ用品店。入口に等身大と思われるでっかい熊のオブジェがあるが、日の出町あたりだとほんとに出そうだ。

他には「ザ・ダイソー」「無印良品」「ライトオン」「モンベル」「ノジマ」などが入っているが、いつもの顔ぶれでときめかない。

Dsc_0021

「ジンズ」の内装がブロックを積み上げていて、ちょっと凝ってました。

Dsc_0022

3Fの「だがし 夢や」という駄菓子屋で、夜食用に駄菓子を購入。

Dsc_0030

バラエティー雑貨の「ピボット」には、いつ稼ぐか?今でしょ、とばかりに林先生の文具が売られていた。

Dsc_0032

和柄のデニムやTシャツなどのカジュアルウェアを扱う「流儀圧搾」。他のイオンモールにもあるよね。

Dsc_0034

「ユニクロ」はなかったけど、「GU」が入っている。

日の出町という立地からあまり新しすぎるものを持ってくるとかえって売れないのかもしれない。無難なテナント選びをしているから、あまり取り上げるものがないのだ。まあ、オープンしてから6年も経っているので、仕方ないか。

結論としては、近くにある「イオンモールむさし村山」で充分だ。テナントの顔ぶれもむさし村山と似たり寄ったりで、むしろむさし村山の方が充実している。日曜日の午後だったが、意外と施設内はがらんとしていて、むさし村山の方がもっとお客さんが多く賑わっている。日の出ICやあきる野ICの近くだが、わざわざ高速代をかけてまで訪れる人もそう多くはないのかもしれない。

1Fのレストラン街もあまり目ぼしいところはなく、これなら3Fのフードコートで安く食べた方が得策だ、とフードコートへ移動。

Dsc_0040

フードコートで「ワイルドステーキ200g」(850円)を注文。

ジュージューした状態で手渡されたので、焼かれているものだと思い込んでしまい、それでもあまりに赤いので一切れ鉄板に押し当て、たれをかけると、そのたれが鉄板に広がり、赤い肉を残したまま鉄板の火力がなくなってしまった。どうやら、お肉は生に近い状態なので、鉄板の上ですべてちゃんと焼いてからたれをかけなければならないのだった。

鉄板皿の周りを囲った紙の部分に長々と説明があったが、そんなの読むかよ。イラつきながらカウンターに持って行って、お店の人に焼き直してもらうと、今度は焼きすぎて肉が硬くなってしまった。

その硬い肉を食べながら、何かが変だぞ、と思った。こ、これ、「ペッパーランチ」じゃん。そうだ、あの事件以来、オレはずっとペッパーランチの一人不買運動をやっていたんだった。オレは自らの失態に愕然とした。そんなことを風化させてしまうなんて、硬い肉はうっかり買ってしまった罰だ、と思った。

なんだか今日は四打席四三振みたいな気分で、すっかり暗くなった夜道で車を走らせながら、いいもんね、今夜は駄菓子があるもんね、と自らを慰めるルチャであった。

Dsc_0045

2013年8月13日 (火)

東京ソラマチ 不完全ガイド

東京スカイツリーのオープン当日、東京タワーに登るというひねくれたことをやったものだから、スカイツリーの商業施設「東京ソラマチ」に行きそびれてしまい、トレンド体験記と謳いながら、近年最も話題になった同施設を取り上げていないことが、やり残した夏休みの宿題のようにずっと引っかかっていたのだった。

昨年のオープンから1年以上が経ったが、夏休みで賑わう今がチャンスと、猛暑の中、浅草から東武スカイツリーラインで1駅、とうきょうスカイツリー駅に降り立った。

Dsc_2602

オレの足がなかなかソラマチに向かなかった理由として、312店という人が一日で見て回れる許容量を超えた店舗数が挙げられる。

フロアガイドを手にしたオレは、もう一度気合いを入れて、1Fから見て回ることにした。

1Fの「ソラマチ商店街」には、江東区亀戸に本店がある、お酒を知りつくした「はせがわ酒店」が出店。

Dsc_2607

「俵屋 重吉」のでっかいおにぎり「よくばり六三四」「スーパージャンボ」(634円)が人目を引いていた。

Dsc_2608

スカイツリーをはさんで反対側の「St.Street」ゾーンには「ムーミンハウスカフェ」がある。

Dsc_2668

今日(8月9日)は、なぜかムーミンの日らしく、長い行列ができていた。

Dsc_2669_2

震える声で岸田今日子(ムーミン)のモノマネをしながら、店内に足を踏み入れると、ムーミングッズの販売コーナーとその奥にカフェがあった。ムーミンキャラクターのぬいぐるみといっしょに座って食事ができるようになっていた。

他にはミスタードーナッツのオリジナルキャラクター「ポン・デ・ライオン」をテーマにした店舗もあった。

2Fは、フードマルシェ、レディースファッション、雑貨のフロアだ。

以前このブログでも取り上げた銀座で人気の「キルフェボン」。

Dsc_2610

下町色を出すためか「二木の菓子」もあり、スカイツリー限定のお菓子も多数売られている。

Dsc_2612

かりんとうで有名な「日本橋錦豊琳」が入っている。

Dsc_2616

「東京ばな奈ツリー」ではスカイツリー限定のヒョウ柄の東京ばな奈を大々的に売り出しているが、なんでヒョウ柄なのか、わからん。バブルの頃、ヒョウ柄の服の女に痛い目に合った記憶が甦り、退散。

Dsc_2621

スカイツリーの形をしたシロップ「銀座ジンジャー」も人気を集めていた。

Dsc_2623

「メリファクチュリー」というお店は、600種類以上の様々なメッセージが描かれたクッキーが並んでいる。

Dsc_2626

クッキーを組み合わせて、オリジナルなメッセージにして贈り物にできるのが特徴だ。

Dsc_2627

ジブリ好きにはたまらない「どんぐり共和国」でジブリグッズが買える。

Dsc_2629

3Fはファッション、雑貨とフードコートがある。

いつでも行ける「ユニクロ」「ロフト」をスルーし、「URBAN RESEARCH Store」の中をぶらり。

Dsc_2634

「ジャンプショップ」には中国人観光客が大挙していた。

Dsc_2632

4Fの「ジャパンスーベニア」ゾーンには和をテーマとした店舗が集結。

「塩屋」という日本中や世界の塩を集めた塩の専門店まである。

Dsc_2637

「キャンドルハウス」にはスカイツリーのローソクが売っている。

Dsc_2638

このゾーンでの一番人気は、「元祖食品サンプル屋」だ。

Dsc_2639

食品サンプルのストラップやマグネット、自分で作る食品サンプルキットが売られている。

Dsc_2641

その手があったか、という見事な商法だ。これは、買いたくなる、見せたくなる、あげたくなる。

ソラマチは2Fと3Fはフロアが一続きになっているが、1Fと4Fはスカイツリーをはさんで分かれているので、見落とさないように注意が必要だ。一旦外へ出て、TVキャラクターのフロアへ移動。

Dsc_2659

全テレビ局のショップが集まっている。

こんなものや。

Dsc_2662

こんなものもある。

Dsc_2664

今のテレビ局を象徴するかのような、子どもだましのショップだ。しかし、まんまと乗せられ、豆助のストラップを買ってしまった。

5Fには「問屋国分」のオフィシャルショップがあった。普段消費者と接点のない国分の企業コミュニケーションの場として、企業の歴史や取扱い商品が紹介されている。

Dsc_2646

6~7Fはレストラン街。変り種では「江戸味楽茶屋 そらまち亭」。1日2回、18:30~、20:30~、寄席芸を見ながら食事ができる。

Dsc_2651

「世界のビール博物館」では世界のビールが飲める。

Dsc_2648

昼食も取らないまま、すでに3時を回っていて、お腹はペコペコだ。出汁巻きたまごに魅かれ、「うまやの楽屋」で食事をすることにした。

Dsc_2658

「うちのたまごの出汁巻き定食」(1300円)を注文。お水はエビアンのペットボトルが運ばれてきた。

Dsc_2655

しかし、この出汁巻きたまごは期待したほどではなく、可もなく不可もなくだ。生たまごが1人1個サービスでつき、ごはんもおかわりできるというので、2杯目は、たまごかけごはんにして食べてみると、これがなかなかうまかった。福岡県飯塚市で生産を開始したというこだわりのたまごは、そのまま食べた方が美味しさがストレートに伝わってくる。

30Fと31Fにも飲食店はあったが、1Fのエレベーターからしか行けなかったので断念した。

途中で水分を取るのも忘れて、一気に駆け足で回ったが、それでもゆうに3時間はかかった。

天望デッキは2000円だったが、あまり登りたいとも思わなかったし、混雑しているようだったので、帰ることにした。

結局どこかでゆっくり腰を下ろして一服することもなく、慌ただしく見て回って終わりだった。まじまじと感慨深くスカイツリーを見上げることもなかった。

オレはふとアメリカやヨーロッパの美術館を思い出していた。日本人の感覚だと折角来たんだから全部見て回らないともったいないと思って全部回ろうとするのだが、何しろ館内が広すぎて回れないのだ。つまり、何を見たいかという見る側の主体性が試されるわけだ。それがないと、鑑賞するというよりウォーキングになってしまう。

東京ソラマチも行きたい場所を決めて、ゆっくりと見て回るのが正しい楽しみ方かもしれないな。今回、見慣れた店舗は飛ばしてしまったが、その中にもスカイツリー限定の商品も数多くあったはずだし、すべてをチェックするのは不可能だ。

Dsc_2678

苦行のように東京ソラマチを巡って疲れ果て、最後は豆助に癒しを求めるルチャであった。

« 2013年7月 | トップページ | 2013年9月 »