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2013年7月

2013年7月28日 (日)

資生堂パーラーのアイスクリームソーダ

宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」の公開が、これでもかというほどTV番組で取り上げられ、その度にユーミンの「ひこうき雲」が流されるものだから、久しぶりにユーミンのCDを引っぱり出して聴いていたら、「ソーダ水の中を貨物船がとおる」のフレーズが頭から離れなくなった。

そして、気がつくとオレは、ソーダ水発祥のお店と言われる銀座の「資生堂パーラー」の前に立っていた。

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つい最近まで知らなかったんだけど、レストランなどを営む資生堂パーラーは、1902年の創業で、ソーダ水やアイスクリームの製造販売を行う、日本初のソーダファウンテンとして誕生したのだそうだ。

この煉瓦色のビルもかつての銀座煉瓦街の面影を残しているというではないか。

ビルの中にはレストランも入っているが、今日のお目当てはソーダ水なので、3Fの「サロン・ド・カフェ」へ向かうことにした。

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エレベーターに乗ると、店員の方が外から手を伸ばして、3Fのボタンを押してくれた。オシャレすぎて押し方がわからない人が多いからかもしれない。

平日の昼下がりだったが、店内は満席。オレは入口脇のソファに座って席が空くのを待った。

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ほどなくして呼ばれ、隅の二人掛けの席に通された。

以前このお店にストロベリーパフェを食べに来たことがあったが、1680円もするので、おいそれとは来れない。客層も普通のカフェとは違い、有閑マダム風の方がちらほら目につく。

メニューを受取り、アイスクリームソーダを探すと、なんと1100円(税込)だった。こんな高価なクリームソーダ、食べたことない。店員に聞くと、レモン、オレンジ、岐阜県産のブルーベリーの3種類があった。オレは昔からある定番のレモンを注文した。

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こ、これが明治35年から続くソーダ水か。

オレは、しばし、このありがたいアイスクリームソーダを眺めた。しかし、いくら眺めていてもソーダ水の中を貨物船が通るわけじゃなく、アイスクリームが融けるだけなので、食べることにした。

ストローをつっこみ、一口。レモンのすっぱさはなく、めっちゃ甘く、美味しい。ソーダの爽快感と懐かしさが込み上げてくる。そして、バニラアイスも濃厚で上品な味がする。

1回ごとに取り替えるという白いテーブルクロスの上で飲むクリームソーダはなんとも優雅だ。

そうだ、もともとモボやモガが集っていた頃、ソーダ水は高価な飲み物だったのだ。1世紀の歳月を経て、安価な飲み物となってしまったはずのソーダ水が、高貴な佇まいのまま、ここにある。そのソーダ水を愛で、喉を潤す。すばらしいことではないか。

なんだかガストやサイゼリヤのドリンクバーでメロンソーダをがぶがぶ飲んでいた自分がバカみたいに思えてきたぞ。

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と、ここまで飲んだところで、なかなかこの先が飲めなかった。全部飲み干してしまうのが、もったいないからだった。

やがてオレは意を決し、飲み干すと、恥も外聞もなく、ストローの音をズルズル言わせて、ねばった。

そんなオレを近くに座っていた、景気の浮き沈みになど無縁な有閑マダムたちが呆れた表情でチラ見した。もしもオレが加藤優だったら、「腐ったミカンじゃねえんだよ~」と叫んで、この場を飛び出していたことだろう。

冷静さを装ったものの、飲むものを飲んでしまうと、やることもなく、居心地も悪くなって、結局、伝票をつかんでレジへ向かった。

1Fのショップをのぞくと、カラフルでかわいいソーダ水が売られていた。

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ショップを出て、もう一度煉瓦色の資生堂パーラーを見上げると、次に来られるのはいつのことやら、「神のご加護を。アベノミクスの恩恵を。」と祈るルチャであった。

2013年7月19日 (金)

八王子に銀だこカフェ オープン

もう長いことプロレスを見ていないが、プロレスにはロープブレイクと言って、ピンチになるとロープをつかんでエスケープできるルールがあって、ふと今の時代にそういうものって必要なんじゃないか、と思ったりする。

オレ自身、コーヒーブレイクでしょっちゅう喫茶店に入っているのは、コーヒーが飲みたいということもあるけど、会社の中のあれやこれやからエスケープしているのだろう。

オクタゴンのような逃げ場のない真剣勝負が今の時代を象徴しているのかもしれないけど、自分の逃げ場を作ったり、人に逃げ場を与えたりするのって、けっこう大事かもしれない。

陰惨なニュースばかり流される中、そんなことを考えていると、なになに八王子にたこ焼きチェーン「築地銀だこ」の新業態「銀だこカフェ」がオープンしただと。

ランチで銀だこを食べるくらい銀だこ好きなオレにとって、これはチェックしないわけにはいかないと、八王子まで出かけていったのだった。

八王子駅北口に降り立ち、商店街の方へ歩いていくと、地元のオシャレしてるつもりだけど、どこかあかぬけないいきがった若造とすれ違い、ああ八王子まで来たんだなって実感するやいなや、目の前に銀だこカフェ1号店があった。

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7月12日にオープンして、4日目だったが、行列まではできていなかった。

入口に入ると、すぐにレジがあり、まずそこで注文するのだが、そもそもどんなメニューがあるのかゆっくり見たいし、カフェというにはちょっと不親切な感じもしたが、たい焼きの形をしたオリジナルパンケーキを食べようと決めていたので、そのセットを注文した。

スイーツメニューが売りのようで、その他には、かき氷にゼリーとソフトクリームをトッピングした「ゼリーフラッペラムネ」やソフトクリーム、白玉あんみつなどの甘味などがある。もちろん、定番のたこ焼きもある。

会計を済ませると、番号札を渡され、1階の空いた席に座って待つ。

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店内は空いていたが、たこ焼き以外のオペレーションに慣れていないせいか、手際が悪く、パンケーキを頼んだのはオレだけだったが、盛りつけにやたらと時間がかかっていた。

ようやく受け取ると、2階へ上がった。

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店内は和を基調とした落ち着きのある内装だった。

商品をスマホで撮ろうとすると、ナイフやフォークの向きと商品の向きが逆さまになっていたので、自分で戻してから写真を撮ったが、なんだかいやな予感がした。

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たい焼きのパンケーキには、「あずき&バター」と「ブルーベリー&レアチーズ」の2種類のトッピングがあり、オレは「あずき&バター」の方を選んだ。単品では280円だが、これにたこ焼きとドリンクがついた和セットは580円だ。

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やっぱりなんと言っても、このたい焼きのパンケーキからだろう。あんこは入ってないから、中はすべてパン生地だ。ナイフでたい焼きを切ったものの、通常のパンケーキのように面積がないので、せっかくのあずきとクリームを載せづらい。そもそもたい焼きは中にあんこが入っているから、ありがたく、食べやすいのであって、それを外に出してパンケーキと呼ぶのは無理があるんじゃねーの。

一口食べると、う、これは、火が通っていない、そんな生焼けの味がする。なんでも思ったことを口にする小学生だったら、「かぁちゃん、これ焼けてないよー」と大声で叫んでいたことだろう。

しかし、これはこういう味なんだろうか、と首をひねりつつ、最後まで食べた。

まさかいつもの濃厚なたこ焼きが口直しになろうとは思いもよらなかった。

しかし銀だこともあろうものが、この味にOKを出し、このパンケーキを目玉に年間で10店舗もこのカフェを作ろうとしてるなんて、信じられない話だ。わざわざ八王子くんだりまで駆けつけただけにショックもひとしおだ。

オレは銀だこの銀カード(ポイントがたまると、赤→銀→ゴールドとカードのグレードが上がっていくのだ。)を持つほど銀だこが好きなので、これ以上悪く言うのはやめよう。

コーヒーの味は合格点だが、それを飲み干して、オレはあっけなくお店を出た。

呆然と商店街を歩いていると、1枚200円という格安のTシャツが目に止まった。そこはキクマツヤという洋品店で、Yシャツが500円で売られていた。

2階はそのキクマツヤの喫茶店のようで、表にあったメニューを見て仰天した。コーヒーが120円だった。マックの100円コーヒーはあったが、街の喫茶店なのにコーヒーが120円とは、自販機じゃないんだから。

うーむ、八王子侮れない・・・・と再び呆然とするルチャであった。

2013年7月13日 (土)

キユーピー3分クッキング 南青山三丁目キッチン

人生は、後半戦が面白い。高田純次と夏木マリが出演するイオンのCMに思わず、そうだ、そうだと同調してしまうのは、自分にはもう後半戦しか残されていないからで、そう思わなきゃやってられないからである。

しかし、厳密にいうと、人生はサッカーの試合のように前半戦と後半戦がきっちり分けられ、約束されてるわけじゃないから、人によっては後半戦がない場合だってあるだろう。

だからこのコピーに表現されているよりも人生は不条理に満ちていて、本来は前半戦も後半戦もなく、今を生きる以外にはないのである。

だが、そんなことを言うと身もふたもないから、便宜的に人生80年と仮定すると、自分は明らかに後半戦にいるのであって、前半戦と比べて何が大きく違うかというと、時間はいくらでもあるというのは錯覚にすぎず、限られた時間というものをもっとはっきりと意識するようになるのである。

とまあ、強引に時間つながりで「キユーピー3分クッキング」という、我ながら苦しい展開であるが、同番組の放送開始50周年を記念して、番組で紹介した料理を提供するレストラン「キユーピー3分クッキング 南青山三丁目キッチン」が表参道にオープンしてるっちゅうので、ちょっくらのぞいてきました。

表参道駅から徒歩2分の246COMMON内にあるのだが、屋台が立ち並ぶマーケットの奥の方にあるから、見落とさないように注意が必要だ。

来年2月末まで1年間の期間限定店舗のようだ。

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店内に入ると、いきなりキユーピー人形が目に飛び込んできた。

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その人形のある番組ギャラリーコーナーには、20分の1サイズに作られたという撮影スタジオの模型や過去の台本などが展示されている。

店員に案内され、1階のテーブル席についた。

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平日のお昼時だったが、OLやお一人様の主婦である程度席は埋まったものの、それほど混雑はなかった。

差し出されたメニューを見ると、この6月から8月は食卓の人気者シリーズ第2弾として、夏においしい「カレー」特集と称し、昭和のレシピから「ばあばのカレー」、1990年代のレシピから「スペシャルチキンカレー」、2010年代のレシピから「揚げ野菜のカレーそぼろあん」の3種類のカレーが目玉となっていた。

他にもハンバーグやスパゲッティやオリジナルスイーツのメニューもある。

オレはネーミングと素朴さに魅かれ、「ばあばのカレー」とドリンクのセットを注文した。

さすがに3分というわけにはいかなかったが、まず野菜が、しばらくして「ばあばのカレー」と卵のスープが出てきた。

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オレは野菜にキユーピーマヨネーズをかけて食べた。

そして、「ばあばのカレー」を食べてみると、うっ、なんだか粉っぽいぞ。説明によると、「まだ、便利なカレールゥがなかった時代なので、カレー粉と小麦粉をサラサラになるまでフライパンで炒めて、少しのバターで香りづけ、豚肉をじっくり煮込んだスープでのばした手づくりカレールゥです。」と書いてあった。

確かに昔どこかで食べたようななつかしさがそこはかとなく漂ってくるのだが、オレがガキの頃には、ヒデキ感激のハウスバーモントカレーはあったので、もっと昔の味だろう。

大きく切ったジャガイモ、にんじん、豚肉は家庭的な感じがしていいが、この味について来れる人は少ないんじゃないか。

カレーのごはんの盛りは、えっと言うほど少ないが、野菜とスープがついているので、けっこうお腹一杯になって、こうした空間で食べていることもあって、これにドリンクつき1200円はなんとなく納得してしまう。

2階のテラス席が気になってのぞくと、2階にはお客さんを通していなかった。

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壁面にいろんなタイプのキユーピーちゃんが飾られていたが、な、なんとルチャのキユーピーちゃんがいるではないか。

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一気にキユーピーちゃんへの親近感が高まり、オレは剛力彩芽のように弾けたい気持ちをぐっとこらえて、1階のテーブル席に戻ると、運ばれてきた食後のコーヒーをニヤニヤしながら飲んでいたので、お店の女の子にキモイって思われたかもしれない。

なんとか真顔に戻り、再び、人生の後半戦について思いを馳せた。

オレの人生の後半戦の戦い方は、思い立ったら吉日、だ。

よく年配の人が、若い人に向かって、若いんだから、失敗を恐れずいろんなことにチャレンジしなさい、と言うのを耳にする。それは逆だろう、といつも思う。

若い人は無為に過ごす時間があっていい。後がないのは人生の後半戦に突入した我々の方だ。思い立ったら吉日でやらなければ、いろんなことが間に合わなくなってしまうのだ。

スポーツジムに行って体鍛えようかなぁ・・・と言うのなら、今その足でスポーツジムに行って、施設を見学し、その場で申込みをすればいい。躊躇したり、逡巡したりしている時間はない。入ってみて、合わなければやめればいい。決断するのに3分もかけちゃいけない。3分もあれば、ばあばのカレーだって作れちゃうんだ。

帰り際に、レジ横の販売コーナーをのぞくと、50周年記念グッズが売られていた。

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特選卵で作られた「たまごサブレ」(180円)を買ってみた。

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キユーピーちゃんの頭をかじりながら、折角だったらマヨネーズをどばっとかけて食べられる料理があったらよかったな、とマヨネーズをこよなく愛するルチャであった。

2013年7月 1日 (月)

さよなら松坂屋銀座店

さよーなら、さよなあら、元気でいーてーね、と朝っぱらから、こぶしのきいた都はるみの「好きになった人」が頭の中でリフレインするものだから、オレもとうとうおかしくなったのかと思ったが、そういえばどこかのニュースで松坂屋の閉店さよならセールのことを目にしたことを思い出し、さよならセール→さよーなら、さよなあら、というガッツ石松並みの連想にあきれながらも、原因がわかってほっと胸を撫で下ろしたのだった。

でも、待てよ。いつもはオープンしたお店の情報をこのブログで取り上げているが、閉店のことを取り上げてもいいんじゃないか。だとしたら、善は急げだ。

オレは午前中の仕事を早々に切り上げ、松坂屋銀座店に向かった。

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それほど松坂屋で買い物したわけじゃないけど、こうしてお店の前に立つと、開業から88年という銀座で最も歴史のある百貨店がなくなってしまうのはやっぱり寂しい。

さよーなら、さよなあら、オレはまたしても都はるみの歌を頭に響かせながら、店内に入っていった。

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「建替え前の全館閉店さよならSALE」と銘打った最後の10日間のセールには、シニア層を中心に多くのお客さんがどっと押し寄せていた。

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B2Fから6Fまで一通り見て回った。有名ブランドの婦人服、ハンドバッグ、紳士服、家具、ベッド、家電製品、時計、宝飾品、食品などが20%~OFFで売られていた。

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6Fは史上最大の絵画売りつくしとして、草間彌生、棟方志功、片岡球子、奈良美智、村上隆などの絵画が美術館のようなスケールで展示・販売されていた。

3年ほど前、松坂屋銀座店は売上低迷の打開策として、従来の顧客層とは異なる層を取り込もうと、若者向けの米カジュアル衣料品の「フォーエバー21」を出店させた。売り場面積の3分の1くらいは占めていたんじゃなかろうか。オレはそれを見たとき、愕然としたのを覚えている。これはもう百貨店じゃないじゃないか、と思った。いくら周りにファストファッションの店舗が多いからって、同じようなものでテコ入れする意図がまったく理解できなかった。

その後、中国系の家電店の「LaOX」をのぞきに行ったとき、がらんとした店舗で数人の中国人従業員がたむろして中国語でぺちゃくちゃしゃべっている光景を目の当たりにしたときにゃ、いかりや長介ならずとも、だめだこりゃ、と言うよりほかなかった。

松坂屋はシニアのお客さんに愛されていた。なぜ、そこをもっと重要視しなかったのだろう。今や65歳以上の高齢者人口は総人口の4分の1を占め、彼らはお金を持っている、そしてますます彼らの買い場はなくなっている。たとえ売上が落ちていたとしても、今のお客さんを大切にし、需要を創造すべきだった。そこに大きな宝の山があるのに、どうして若者を取り込もうとしたり、中国人観光客に迎合しようとしたのだろう。明らかに戦略的な失敗だ。

シニア向けに懇切丁寧に家電製品の使い方まで教える地域密着型の電気店が成長しているという話を聞いたことがあるが、そんな家電店を松坂屋の中に持ってきても面白かったかもしれない。

ショッピングセンターなどを回っていていつも思うことは、お年寄りの方が途中で腰を下ろして休憩できるようなソファが少なすぎる点だ。松坂屋は売り場が手狭な難点があったのかもしれないが、休憩できるスペースを用意するなど、もっとシニア向けのおもてなしがあってもよかったのではないか。

日本で初めて靴のまま上がれる百貨店を作ったのは松坂屋だという。また、子どもに様をつけたお子様ランチやマネキン、デパ地下を考案したのも松坂屋だそうだ。そんな進取の気性があれば、従来のお客さんに喜んでもらえるような商品やサービスを提供することなどわけないはずだ。

もう後の祭りだが、シニア向け(あるいはハイミセス以上)の百貨店を極めることこそが、松坂屋の生きる道だったのではないか、と思うのだ。

そんなことをぐだぐだ考えながら、7Fのレストランに向かった。オレは迷わず「赤坂飯店」に入った。すでに満席で少しの間待つことになったが、すぐにオレの後ろに長蛇の列ができた。混んでいるため、相席となった。

“最後の晩餐”は、やっぱりこの「タンタン麺」(780円)しかない。

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もうこのタンタン麺が銀座で食べられないと思うと、ちょっと残念だ。赤坂飯店は上野の松坂屋にもあるようだが、そのためにわざわざ上野まで出かけるのもどうか。

スープもすべて飲み干し、以前は食後にマンゴープリンがついていたような気がして、しばらく待ってみたが、何も出てこなかったので、お店を後にした。

そのまま階段を上り、屋上へ出た。

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百貨店の屋上が好きだ。

平日の昼間にてっとり早く都会の喧騒から逃れるなら、百貨店の屋上が一番だ。暑さ寒さを度外視すれば、けっこうがらんとしていてくつろげる。

会社に入社したての頃、会社の先輩に、ちょっとつき合えよ、と言われて、百貨店の屋上につれて来られたことがある。

缶コーヒーをごちそうになりながら、「会社をふらっと抜け出して、気晴らしに来るといいぞ」とその先輩は言った。

以来、職場でやりきれないことがあると、百貨店の屋上に行って、缶コーヒーを飲みながら、なんだかなぁを連発し、気を静めて職場に戻るようになった。

しかし最近はめっきりそんなこともなくなり、久しぶりに屋上に来たのだった。それは職場でやりきれないことがなくなったからではなかった。むしろその逆で、日々やりきれないことの連続で、その度に屋上に上がっていたらきりがないからだった。

今日ここで缶コーヒーを飲みたいところだったが、さっきのタンタン麺がきいて、ちょっとコーヒーを受けつける状態ではなく、諦めた。

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百貨店の屋上には、必ずといっていいほど、商売繁盛を祭った神社があるので、時にはここで手を合わせるのもいいかもしれない。

松坂屋銀座店の閉店後、2016年に地上13階、地下6階の銀座エリア最大の大型商業施設ができるのだそうだ。

また一つゆるい感じの百貨店が消えていく。あまりに近代的な施設に落ち着けない人ってけっこういるんじゃね、と最後は若者言葉で締めるルチャであった。

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